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執筆者の写真アラブ料理研究会

モロヘイヤ・カップ~故郷の味、料理対決!~(再掲)

この記事は2018年1月7日 TUFS Today公開の記事の再掲載になります。

 

2018年10月末の日曜日、東京外国語大学にほど近い府中市・紅葉丘文化センターで、エジプトとシリアからの留学生、そしてアラビア語を専攻する学生(言語文化学部アラビア語専攻、国際社会学部西アジア・北アフリカ地域アラビア語専攻)の有志が、史上初(?!)となる料理対決「モロヘイヤ・カップ」(مباراة الملوخية)を開催しました。


モロヘイヤは、重病を患った古代エジプトの王様がモロヘイヤのスープを飲んだことで回復したという伝説が名前の由来になったとも言われる野菜で、エジプト、シリアをはじめとするアラブ諸国でも広く食べられている食材の一つです。日本でも栄養価の高い野菜として知名度が上がり、スーパーの野菜コーナーで見かけるようになりました。


今回は、シリア産の乾燥モロヘイヤを使っての対決です!


モロヘイヤ・カップ参加者

今回参加したのは、エジプトからの留学生5人と、シリアからの留学生とその家族合わせて7人、そしてアラビア語を専攻する日本人学生4人。


参加者集合写真

エジプトチームとシリアチームに分かれて、モロヘイヤを使い、それぞれの「ふるさとの味」を再現するのに腕を振るいました。


エジプトチーム:モロヘイヤスープ

エジプトチームが作ったのは、伝統的なモロヘイヤスープです。


エジプトチームの調理風景


モロヘイヤスープの作り方

①乾燥モロヘイヤをボールに入れて細かくなるまで麺棒で砕く。

②沸騰させたチキンの出汁にモロヘイヤとクミン、コリアンダー等のスパイスを入れる。塩こしょうで味をととのえ、とろみが出るまで煮る。

麺棒でガツガツ乾燥モロヘイヤを砕いてる姿にエジプト人らしさを見出しました(笑)。


エジプトチームの皆さんと私

シリアチーム:スパイシーチキン・モロヘイヤ添え

対するシリアチームは、スパイスをふんだんに使って茹でたチキンに炒めモロヘイヤを添えました。



スパイシーチキン・モロヘイヤ添えの作り方

①沸騰したお湯にクミン、コリアンダー等のスパイスとチキンを入れ、柔らかくなるまで茹でる。

②乾燥モロヘイヤを水につけ、十分に戻ったらモロヘイヤの水をしっかり切る。

③油をそそいだフライパンでバターを溶かし、モロヘイヤを入れて炒める。

④フライパンに茹でたチキンを入れ、塩こしょうで味を調える。

⑤お皿に盛り付けて、切ったレモンを添えれば完成。

シリアチームにはシリアのお母さんという強い味方が二人もいました。まさに「おふくろの味」といってよいでしょう。


シリアチームの皆さんと研究会メンバー


そのほか、エジプトチームはダジャージュ・マシュウィーヤ(焼いたニワトリ)、サラダ、ルッズ・ビ・シャアリーヤ(「シャアリーヤ」という細くて短いパスタを揚げたものと米を炊いたもの)を、シリアチームはタッブーレ(イタリアン・パセリと「ブルグル」という細かくした麦のサラダ)、ルッズ・ビ・シャアリーヤを作りました。


試食会



準備完了


手前の米料理がシリアチーム、奥がエジプトチームが作ったルッズ・ビ・シャアリーヤ


エジプト人もシリア人もアラビア語を母語とするアラブ人ですが、食材選びから調理の仕方、できあがりの味までまったく違っており、一言では表せないアラブ世界の多様性を体現しているように感じました。






ごちそうさま~

食後のカワフ(アラブ・コーヒー)

食後は、「カワフ」というアラブ・コーヒーでしめ、みんなで片付けです。片付けまでが料理。ごちそうさまでした!



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